US/NY、ブルックリンを拠点とするDIIVの2012年作デビューアルバムが10th Anniversaryとしてリイシュー。レーベルはお馴染みCAPTURED TRACKSよりリリース。オリジナル作品のOshinのトラックは勿論、Z.Cole Smith録音のオリジナルデモ、ブルックリンのShea Stadiumでのライブ音源2曲を追加特典曲として収録。BEACH FOSSILSのメンバーであったZ.Cole Smithの率いるDIIVは結成後すぐにメディアからの賞賛を受け、瞬く間に名を広め現在に至るまでの形を創り上げた。ドリーミーでサイケデリックなサウンドは何処か優しく安心感もあり居心地の良い家族の様な寄り添いをみせてくれる。重心の低い伸びやかなヴォーカリゼーションに、規律を守りすぎるくらいにも感じられるリズム隊の仕事ぶりはデビューアルバムとしての完成度を良い意味で逸脱している。10周年記念盤とりてもCAPTURED TRACKSが徹底的に拘った装丁を施していてPVCクリアスリーブにダイカット加工のクラフト紙のジャケット。その中身は、CAPTURED TRACKSの初回限定BLUE MARBLE VINYLx2、”Fuck The World”ポスター、アーカイブ写真、各メンバーによる考察、Oshinの詩の作者Madeline Jonesの書き下ろし、Shaad D'Souzaによるライナーとバンドを回顧することが出来るブックレットが収められている。”DIIVらしさ”溢れるアートワークはオリジナルから一新しても健在でDIIVファンのみならず手元に置いておきたくなるちょっと不思議な作品。90’sのRIDE、MY BLOODY VALENTINE、SLOWDIVE等のオリジナルシューゲイザーを踏襲しながらも現在のインディー/ドリームポップシーンに大きな功績を残した一枚。NOTHINGやWHIRR以降ののネオシューゲイザーファンも、WILD NOTHINGなどドリーミーなサウンド好きにも親しんでもらえる作品です。