REX / C 2xLP
Doug Scharin (ex-Codeine, HiM, June of 44, etc.)も在籍したブルックリンのスロウコアバンド「REX」の1996年発表の名盤2ndアルバムがNUMEROよりヴァイナルリイシュー。オリジナル盤はSOUTHERNからCDオンリーのリリースだったため記念すべき初のヴァイナル化となります。近年、90sポストハードコアやスロウコアバンドの音源再発やアーカイブ化に注力しているNUMEROですが、とうとうこのバンドにもスポットライトが当てられました。SOUTHERNのレーベルメイトであったKARATEに加え、Doug Scharinもかつて在籍したCODEINEのリイシューも為された事もあり、再評価の気運高まるこのタイミングでリイシューに至ったのは非常に喜ばしいです。 アメリカーナからの影響を強く感じさせるアコースティックを基調としたオーガニックで心地良い音色から次第に熱を帯びてラウドするバンドサウンドとストリングスが織りなす繊細さと荘厳さを併せ持ったアンサンブルの妙、そして歌心溢れるメロディは時を経ても決して色褪せる事のない普遍性を備えた作品へと仕上がっています。 本作ではシカゴインディー界隈の裏番的存在であるRED RED MEATのメンバーや、後にTORTOISEの名盤「TNT」にもヴァイオリニストとして携わるストリングス奏者のJulie Luも参加。 更にB-3"Audrey La'Mort"ではBundy K. Brown (ex-TORTOISE, BASTRO, PULLMAN)がベーシストとしてゲスト参加するなど、シカゴ人脈も濃厚に関与しています。ヴァイナル化に伴いオリジナルマスターテープからのリマスターが施されており、メンバーのCurtis Harveyによってオリジナルのデザインを生かしつつもマイナーチェンジが施されたジャケットは豪華なゲートフォールド仕様。物言わずとも雄弁に物語るその佇まいは息を呑む程に美しい仕上がりです。(kani)