USミズウリ州カンザスシティーの90's エモレジェンド「BOYS LIFE」のディスコグラフィーが2024年、NUMEROからリリース。そのエモとポストハードコアを行き来するの音楽性、90年代中期にアメリカ各地で同時多発したエモバンドの1バンドであり、そのほぼ全音源を約30年の時を経てNUMEROが発掘、再評価を促すタームがやってきました。全てのフィジカル音源が入手困難でストリームでは聴く事は可能ですがヴァイナルに音を再び刻んでリリースする必要性もNUMEROが提唱しています。その歴史を追った写真やテキストが貴重過ぎるブックレットを見ながら是非聴いて欲しいです。
DISC1 / 1995年リリースの”Boys Life”は1995年リリース、レーベルはCRANK!からで、レーベルもまだ4番というCRANK!の初期のリリース当初のエモの括りも無い時代にアンダーグラウンドで蠢いていた、そしてインターネット普及前のカンザスシティーで産まれたという地域性や偶発性もある作品。彼らが敬愛していたのであろうDRIVE LIKE JEHUのMark Trombinoをいち早くロデュースに迎えてそのDRIVE LIKE JEHUやFUGAZIのインフルエンス、同時期に活動を共にしたDCのKEROSENE 454やBLUETIPとも共鳴するようなギミック満載なスリリングなポストハードコアサウンドを展開。
DISC2/ 翌年早いタームで1996年の”Departures And Landfalls”をDRIVE LIKE JEHUやGARDEN VARIETY、THUMBNAILもリリースするポストハードコアの宝庫的なレーベルHEADHUNTERからリリース、この短期間でバンドのサウンドは著しい成長を感じる作品で、その神経質で内向的なエモショーナルサウンド、時にダイナミズムでアグレッシブなパートで昇華させるメソッドはオリジナルに近い所まで成長しており、プロデューサーのBob Westonの際立ったサウンドプロダクションも手伝いその渇いた箱鳴りと当時でしか出せない空気感は独特で、フロントマンBrandonのメロディーセンスもより充実した内容。後期FUGAZIやSONIC YOUTH、UNWOUNDにもある実験性ある音楽的視野も広げた曲もあって、今でいうポストロック的な解釈な曲も随所に配置しているのも革新的な作品ともいえます。
DISC3 / アルバムリリース前のデモカセットが5曲、そのプロトタイプでカンザスシティーで産まれ蠢いている粗削りならが充分に楽しめるスリリングなポストハードコアサウンドを展開、Temporaryは1stアルバムにも収録される別バージョン、同じく1stリリース前のSYNERGYからリリースさせた単独シングルのLister / Without Doubt、ここでバンドアンサンブルがかなり向上しこの2曲は1stにも収録される別テイクでこの90年代特有な質感もアルバム同様に楽しめるテイクとなります。Signing Off はカンザスシティーバンドのみ収録された”KANSAS CITY PRIDE”という括りもクレジットされたコンピ盤”KANSAS CITY MESERY”に収録させた曲でかなりの埋もれ曲ですが十分に名曲です。1994年、FLAPJACKからSECULAR THEMEとのスプリット収録のBreaker Breaker、CRANK!リリースのVITREOUS HUMORとのスプリット”Temporary”はデモや1stにも収録される別バージョン、1995年リリース、HITIT!からリリースの同郷GIANTS CHAIRとのスプリット曲の”Worn Thin”は1stリリースと同時期だけあるピッキングハーモニクスのギターから始まり緩急ある展開のダイナミズムが際立つバンドヒストリーの中でも語り継がれる名曲。
DISC4/ 頭3曲がCHRISTIE FRONT DRIVEとのスプリットからでオリジナルが1996年CRANK!から10インチ/1999年からCDでもリリースされています。”Departures And Landfalls”と同時期のリリースでプロダクションこそ荒いですが内省的で抑揚あるBOYS LIFEサウンドを展開、CHRISITIE FRONT DRIVEとの相性も相まってエモスプリットの殿堂入りをする3曲です。4曲目のCFDのスプリットにも収録されるSight Unseenのライブテイクはあの名盤エモコンピ”(Don't Forget To) Breathe”に収録させた曲、これでBOYS LIFEを知った方も多い筈。残り4曲は2020年にセルフでテープでリリースした”Live In Washington DC”の16曲から4曲抜粋したものとなります。
LP 1 - Boys Life LP
A1 Golf Hill Drive
A2 Tucked In
A3 A Quarters Worth
A4 Without Doubt
B1 Lister
B2 Breaker Breaker
B3 Cloudy And 47
B4 Temporary
B5 Clay Hill
LP 2 - Departures And Landfalls
C1 Fire Engine Red
C2 All Of The Negatives
C3 Twenty Four Of Twenty Five
C4 Radio Towers
D1 Sleeping Off Summer
D2 Calendar Year
D3 Friends For That
D4 Painted Smiles
LP 3 - Boys Life Demo
E1 Temporary
E2 Strike
E3 Cloudy+4
E4 Hiawatha
E5 Boxes
F1 Lister (Synergy Records)
F2 Without Doubt (Synergy Records)
F3 Signing Off (Kansas City Comp)
F4 Breaker Breaker (Secular Theme Split)
F5 Temporary (Vitreous Humor Split)
F6 Worn Thin (Giants Chair Split)
LP 4 - Christie Front Drive Split
G1 Sight Unseen
G2 Homecoming
G3 Two-Wheeled Train
G4 Sight Unseen Live (Crank Comp)
H1 Firm Handshake (Live At Black Cat Washington, DC 1997)
H2 Fire Engine Red (Live At Black Cat Washington, DC 1997)
H3 Sleeping Off Summer (Live At Black Cat Washington, DC 1997)
H4 Radio Towers (Live At Black Cat Washington, DC 1997)