MINOR THREAT、THE TEEN IDLES、EMBRACEを経たリビングレジェンドIan MacKayeを中心にONE LAST WISH、RITES OF SPRINGのGuy Picciottoをフロントに同じくONE　LAST WISH、RITES OF SPRINGを経てBrendan CantyとJoe Lallyで結成されたDCハードコアの派生形、エモやポストハードコアルーツ、USオルタナティブの祖としても拝められる「FUGAZI」の2001年リリースの6thアルバム、ブルーカラーヴァイナルで再発。バンドの最終作となる今作はバンドとして最大限の可能性と表現の自由度が集大成の如く溢れ出したある意味バンドとして到達点ともいえる内容。サウンドのバリーエーションの幅を広げながらも、軸に在るパンク/ハードコアアティチュードは保ちながらもポストロック的なアプローチも施している点も顕著で、隙間と緊張感を含んだ楽曲、間を挟んだサントラ作品の ”Instrument” の余韻を残すようなアトモスフェリックな曲も配置、IanとGuyはより内省的で抽象的な問いかけるようなリリックとスクリームするパートをかなり減らしてメロディーを歌い出すボーカル、ツインギターのギミックのあるリフは当然、綿密に構築していくアルバム全体の雰囲気にフィットさせたようなリフも多用、BrendanとJoeのによるリズムはFUGAZI 第5のメンバーともいわれるJerry Busher (ALL SCARS etc)をセカンドドラマーに迎え相まって新しいダイナミズムとグルーブ感、リズムに重点置くような曲も目立ちます。