USカリフォルニア州サンディエゴのポストハードコア/カオティックハードコアバンド「CLIKATAT IKATOWI」のディスコグラフィー3枚組ボックスが最早お馴染みのNUMERO GROUPが発掘再発。90年代のサンディエゴといえばROCKET FROM THE CRYPTやPITCHFORK。DRIVE LIKE JEHUが台頭していましたが、更に深掘りしたハードコアアンダーグラウンドにはGRAVITYというハードコアレーベルが席巻していて、HEROINやANGEL HEIR、THREE MILE PILOT等のサンディエゴバンド、サンディエゴ以外だとUNWOUND、THE VSS、UNIVERSAL ORDER OF ARMAGEDDONの名作もリリース、その中でも十分に存在感を放っていたのがCLIKATAT IKATOWI 、1994年から1997年までの活動の中での数少ない作品、1枚のアルバム”Orchestrated And Conducted By”、EP”River Of Souls”、カセットのみのリリースだったEP”Clikatat Ikatowi(Demo)”の3枚をまとめてボックス仕様でのリリース。ギミック満載な不協和音多用のギターリフと変拍子リズム、線の細いヴォーカルのスクリームは脈々と受け継がれるサンディエゴ産ディスコーダントポストハードコアサウンドが充満、それに足して奇怪なシンセやインプロゼーション曲も入れてくる辺りはかなり早熟な佇まいで、加えてレーベルとバンドのDIYな活動理念や荒い録音も相まって大きな評価はされず終いでしたが、その独特なサウンドや空気感、奇妙なアートワークは今となっては知る人ぞ知るまさにオブスキュアエモバンドの1つとして再評価を促すタームをNUMEROが仕掛けてきました。24ページの膨大な情報量が掲載されたブックレットもフィジカル所有の醍醐味。ドラムのMario Rubalcabaはこの後にROCKET FROM THE CRYPT、HOT SNAKES、EARTHLESSといったバンドでも活躍するので彼の経歴を掘ったら出てくるバンドだったりもするのかも?