USNY出身の男女混合バンド「IDA」の2000年リリースの4thアルバムが25周年記念盤としてNUMEROから2025年リリース。オリジナルは2000年TIGER STYLEから。とにかく美メロの男女混合ヴォーカルと繊細なバンドアンサンブル、90年代後期〜2000年代初頭のUSインディーの一番美味しい部分を抽出したサウンド、スローコアの先駆けであり、後続エモバンドへの影響も否めない佇まい、ポストロックフィーリングな引き算のアンサンブルと繊細な音響工作など様々な要素が重なり合ってリリースされた語り継がれる名盤。エモティブハードコアバンド”THE HATED”のDaniel Littletonが居ることなのが要因なのか時折アヴァンギャルドな鳴りを忍めたトリッキーさ、Tara Jene Oneilなど多くのゲストミュージシャンを迎えたコラボレーションで産まれる偶然性、やはりその時代でしか鳴らせない空気感、いつまでも聴き続ける事の出来るエバーグリーンな作品です。今回の拡張盤は本編の14曲に加え34曲のレアテイクを追加した全48曲収録のLP4枚組で、そもそも今作はメジャーのCAPITOLからリリースの予定があった、それが紆余曲折がありTIGER STYLEからのリリースという経緯の中CAPITOL用のセッションが存在したのが驚きでまさかの収録、その研ぎ澄まされた音像は本編同様に素晴らしいテイク、それを遡ったデモテイクの生々しくも美しいテイク、本編のリミックスやインストバージョン、カバー曲(BEACH BOYS、Neil Young etc )、Will You Find Me収録から外されたかもしれない未発曲、未発のライブテイクなど、Will You Find Meという作品がどこまでも素晴らしくいつの時代でも輝き続ける作品であるかを考察できるような再発盤です。Douglas WolkによるエッセイやDaniel LittletonのライナーノーツやCAPITOLセッションのレコーディング風景の写真など24ページのブックレットをボックスに収めた豪華仕様でのリリースとなります。