韓国のアーティスト MID-AIR THIEF(공중도둑)が、USインディーの重要レーベルTOPSHELFからリリース。本作は2019年発表のデビュー作でありながら、日本語名義「空中泥棒」での活動歴を踏まえれば、実質的にはセカンド・アルバムと捉えることも可能です。エクスペリメンタルな志向を基軸に、チルアウトやフォークトロニカの質感を織り交ぜたストレンジポップ〜エレクトロニカ作品として結実しております。緻密にレイヤーされたサンプリングや電子音響は、まるで万華鏡のように多様な音像を生成しつつ、それらを精巧に編集、加工することで、独自の音響空間を構築しています。同時に、単なる実験性に留まらず、唄モノ作品としても成立し得るメロディーセンスが随所で開花しており、その親密でハートウォームな側面と、時に大胆で過激な音響処理とが拮抗する点に、本作の特異性が見出せます。その音楽性は、BIBIOの有機的なサンプリング感覚や、JAGA JAZZISTの越境的アンサンブル、さらには BOARDS OF CANADAに通じるノスタルジックな電子音響、そしてCORNELIUSのミクロな編集美学を想起させるものであり、これらの系譜に共鳴するリスナーには強く推薦できる内容です。また、TOPSHELFのカタログに連なる作品としても、従来のエモ/インディーロック文脈を越えて提示された異色作であり、レーベルのリスナーにとっても新たな聴取体験をもたらす作品とも言えるでしょう。その評価は顕著にプレス数に反映されています、累計5000枚以上売れており本エディションは6thプレスのゴールド+パープルカラー盤です。