OBITS / L.E.G.I.T. LP

USニューヨークのポストハードコア/ガレージパンクバンド 「OBITS」による2025年/OUTER BATTERYリリースのシングルコンピレーションLP。故Rick Froberg(PITCHFORK、DRIVE LIKE JEHU、HOT SNAKES)が最後に在籍したバンドとしても知られ、本作は元々2014年にHOME TAPING IS KILLING MUSICからジャパンツアー用CDとしてリリースされていた作品を、ジャケット変更+ヴァイナル化した編集盤となっています。90年代USポストハードコアの歴史においてRick Frobergは、DRIVE LIKE JEHUでの切迫感に満ちた変則ギター、HOT SNAKESでの鋭利なロックンロール的推進力によって後続へ絶大な影響を与えた存在ですが、OBITSではより露骨に彼のガレージパンク/パブロック/R&B愛好家としての側面が表出。特に本作に収録された7インチ群は、アルバム以上に“短距離走型”の魅力が濃縮されており、SUBPOPからのシングル3部作、スペインのLa Castanya、自主レーベルSTINTなどから発表された全12曲が並びます。サウンドは、DRIVE LIKE JEHU的な神経質な緊張感を残しつつも、THE SONICSやTHE STOOGES以降の原始的ロックンロール感覚、さらには70年代パブロック的な“粋さ”が前面化。7インチというフォーマットならではの瞬発力に特化したキラーソングが並び、Rick特有の乾いたギターカッティング、転がるようなリズム、そしてどこか投げやりで色気のあるヴォーカルが最高に機能しています。また、THE KIDS “The City is Dead”、MINK DEVILLE “Let Me Dream If I Want To”、Graham Nash “Military Madness”といったカバー選曲にも、単なるパンクバンドでは終わらないRickの音楽的ルーツが色濃く反映されています。さらにSUBPOPシングルクラブ用ライブテイク3曲の生々しい臨場感も素晴らしく、“在りし日のRick Froberg”のロックンロールへの執念と遊び心が詰まった愛すべき編集盤。OBIのどこか不器用で愛嬌ある日本語変換も含め、単なるアーカイブ以上の魅力を持った一枚です。
  • Label:OUTER BATTERY
  • Price:4,980
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