THE VAN PELT / Sultans Of Sentiment LP

エモティブハードコアのカルトバンド”NATIVE NOD”を前身とし、その後はBLONDE REDHEAD、THE LAPSE、ENON、JETS TO BRAZILへと連なる文脈の中核に位置するChris Leo率いるTHE VAN PELT。本作は1997年にGERN BLANDSTENからリリースされた2ndアルバムの再発盤です。USインディー〜90'sエモのカルト的名盤として知られる本作は、前作”Stealing From Our Favorite Thieves”の延長線上にありながら、よりいっそう“間”の美学を強調した作品です。音数は決して多くなく、各パートは緻密に配置され、アルバム全体を通して静かな緊張感が持続するサウンドスケープを展開させています。とりわけ印象的なのは、全編を貫くChris Leoのスポークンワード的なオリジナルなヴォーカリゼーションで、本作の表現の核となっています。涙腺を刺激するギターアルペジオから、USポストハードコア直系の質感、さらにはインディーギターロック的な側面に至るまで、そのすべてが断片的に提示される要素は、現在のUSインディー〜エモ周辺に確実につながるものばかりです。そうした意味で、本作は当時以上に現在の視点からこそ再評価されるべき作品なのかもしれません。90年代エモの“典型”でありながら、その先にあるエモやポストロックの静かな進化を予感させる内容を内包しています。後年になって再評価が進んでいるのも頷ける、まさに「オブスキュアエモの名盤」と呼ぶにふさわしい1枚です。
  • Label:ERNEST JENNING
  • Price:3,980
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