JACK O' FIRE、RAIN LIKE THE SOUND OF TRAINS、SEVENS、THE BOOMといったDISCHORD〜DCHCの系譜を横断してきたJoshua LaRueを中心としたユニット「THE SORTS」。HOOVER/THE BOOMのChris Farrall、SEA TIGERのStuart Fletcherらが集結。さらにJoseph McRedmond(HOOVER、THE CROWNHATE RUIN、SEA TIGER、HiM)がギターとして参加した布陣での作品です。今作は2002年リリースの6thアルバムで、これまではDISCHORD関連のSLOWDIMEやASTHETICSなど、錚々たるレーベルからリリースを重ねてきました。2本のギターが緻密に絡み合うアンサンブルを軸に据えつつ、サウンドはポストロック〜ダブ〜ファンク的な質感が前景化しており、従来のポストハードコア像からは一歩距離を取った印象を受けます。しかし、そのしなやかなグルーヴや反復の中に息づく緊張感は、DCHC由来のハードコア的身体性と演奏力にしっかりと根差したものです。即効性のある派手さではなく、反復と呼吸の中でじわじわと輪郭を浮かび上がらせる構築は、ポストハードコアが辿り着いたひとつの到達点として非常に示唆的です。ジャンルの外側へと拡張しながらも、その根を失わないバランス感覚は見事で、文脈込みで聴くことでより深く響く1枚と言えます。なお今作は2017年にBCOREからヴァイナル再発されたもので、オリジナルは2002年に日本のAFTERHOURSからCDのみでリリースされました。