NAKED RAYGUN / Throb Throb (Remastered) LP(GREEN) NAKED RAYGUN / Throb Throb (Remastered) LP(GREEN)
NAKED RAYGUN / Throb Throb (Remastered) LP(GREEN) NAKED RAYGUN / Throb Throb (Remastered) LP(GREEN)

NAKED RAYGUN / Throb Throb (Remastered) LP(GREEN)

USシカゴのパンク〜ポストハードコアの基盤を形作った最重要バンドのひとつ「NAKED RAYGUN」。80年代初頭に登場した彼らは、ハードコアの速度と衝動を核に据えながらも、シンガロング可能なメロディと都市的な叙情性を導入することで、当時のUSパンクにおける新たな方向性を提示しました。Jeff Pezzatiの人間味あるヴォーカルとコーラスワーク、鋭利でありながら構築的なギター、そして起伏を生み出すリズムセクションによって、単なる攻撃性ではなく“歌として機能するハードコア”を実現。QUARTERSTICKの再発プロジェクトの流れの中で、NAKED RAYGUNの作品も2025年に一挙に再発されました。ハードコアの拡張としてポストハードコアを準備した存在であり、同時にエモやインディーロックにまで波及する“開かれたパンク”の原型を提示したバンドです。その影響はジャンルの枠を越えて、現在に至るまで確実に作用し続けています。NAKED RAYGUNは初期リリース”Basement Screams”発表後、ギタリストのSantiago DurangoがBIG BLACKへ正式加入するため脱退。その後任として加入したJohn Haggertyのバズソー的なギタースタイルは、以降のバンドの音像を決定づける重要な要素となり、続く作品群において中核を担います。さらに、ベースにはPierre Kezdyが加入し、ドラムもJim Colaoに代わってEric Spicerが参加することで、バンドは新たな編成へと移行。このラインナップが、NAKED RAYGUNの代表的なサウンドを形成していきます。その後、1990年にJohn Haggertyが脱退し、PEGBOYを結成。最終的なスタジオ作”Raygun...Naked Raygun”では、新たにBill Stephensがギタリストとして参加し、バンドは最後の作品を完成させるに至りました。

 

”Throb Throb”は1985年にHOMESTEADからリリースされた1stアルバムであり、シカゴハードコアの初期衝動がそのまま刻まれた原点的作品です。この時点ではまだメロディは控えめで、全体としてはよりストレートで荒々しいハードコア寄りのサウンド。ただし、単なる突進型ではなく、すでにコード感や展開に“歌”へと向かう兆しが見えているのが重要です。後の作品で花開くメロディ志向の種が、すでにこの段階で埋め込まれています。Jeff Pezzatiのヴォーカルはかなりラフで切迫感が強く、むしろ感情の吐き出しに近いアプローチ。一方で、ギターは鋭いだけでなく、どこかフックを意識した動きも感じられ、完全な初期衝動の中にわずかな“構造”が混ざり始めている印象です。結果として、後の”All Rise”以降で確立される“メロディとハードコアの共存”へ向かう前段階=純度の高いプロトタイプとして機能しています。まだ未完成ではありますが、だからこそ一番生々しいNAKED RAYGUNを体感できる作品です。後の洗練とは違う、切迫した初期衝動をそのまま体感できる一枚です。再発に伴いデモテイクを1曲追加、Bob Westonのリマスターが施されています。

 

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