USルイジアナ州ラファイエット出身のインディーロックバンド「CASHIER」による6曲入りEPが、2026年にJULIA’S WARよりリリースされました。グランジ〜シューゲイズ〜ポストハードコア〜エモといった複数の文脈を横断しながらも、それらを単なる参照に終わらせることなく、独自の感性によって再構築。歪みきったギターの轟音と、輪郭のはっきりとしたメロディが同時に成立するそのバランスは、初期シングルの段階から際立っていましたが、本作においてはそれが明確な方法論として結実しています。あえて粗さを残したサウンドメイキングと、強いフックを持つメロディラインとの共存は、いわば“静けさの中に潜む衝動”を増幅させる装置として機能しており、アルバムリリース前夜の張り詰めた空気感を思わせる緊張感を全編に漂わせています。既にWHIRR、NOTHING、NARROW HEADといった現行シーンの重要バンドと共演を果たしており、その音像がローカルに留まらない普遍性を備えていることは明らかです。DIY的な出自を保持しつつも、ジャンル横断的なリスナー層に訴求する強度を持った作品として、本作は現行USインディーの一端を的確に捉えた一枚と言えるでしょう。ヴァイナルのリリースは無しでフィジカルはCDとカセットのみのリリースです。