USペンシルベニア州ピッツバーグ出身のポストロック/マスロックのパイオニア 「DON CABALLERO」 による2000年発表の4thアルバム ”American Don” TOUCH & GO より再発。本作は、マスロックという語が単なるジャンル名ではなく“方法論”として機能し始めた瞬間を刻んだ歴史的作品です。Damon Che によるポリリズムを多用した超絶ドラミング、後の BATTLES へと接続される Ian Williams のループ/反復を駆使した幾何学的ギターワーク、そして Eric Emm のフリーキーかつ流動的なベースが複雑怪奇に絡み合いながら、崩壊寸前で均衡を保つその演奏は、当時の TOUCH & GO カタログの中でも突出した異形性を放っていました。ハードコアやインディーロック文脈を越え、フリージャズやプログレッシヴロックのリスナーまで巻き込んで再評価され続けるのも頷ける、まさにマスロックの到達点です。