MCLUSKY / I Sure Am Getting Sick Of This Bowling Alley LP

UKウェールズ/カーディフ出身のノイズロック〜ポストハードコアバンド「mclusky」による2026年のミニアルバム “I Sure Am Getting Sick Of This Bowling Alley” が、IPECACよりリリース。2025年の復帰作 “The World Is Still Here and So Are We” に続く作品であり、同作セッション時の残曲に加え、新曲も収録した全6曲/約13分のコンパクトな内容ながら、彼らの本質が異様な密度で凝縮された一作となっています。mcluskyは、90年代末〜2000年代初頭のUKアンダーグラウンドにおいて、FUGAZI以降のポストハードコア、THE JESUS LIZARD〜SHELLAC周辺のノイズロック、さらにはPIXIES由来的な捻れたポップネスを独自に接続した存在として知られてきました。特にAndrew Falkousによる、皮肉、脱力、攻撃性、ナンセンスを同時に成立させるヴォーカル/リリック感覚は、THE FALLのMark E. Smithや、Steve Albini周辺の冷笑的ノイズロック文脈とも強く共振しています。また彼らは、00年代ポストパンクリヴァイバル勢と同時代的に語られながらも、WIREやGANG OF FOUR的な“知的ポストパンク”へ接近することを最後まで拒否し続けたバンドでもありました。代わりに存在していたのは、THE JESUS LIZARD、MELVINS、BRAINIAC、BIG BLACK以降の“ノイズとユーモアの共存”であり、その感覚はAndrew Falkousが後に結成する FUTURE OF THE LEFT、さらにはMETZ、CHAT PILE周辺にも確実に接続しています。本作でもその感覚は全く鈍っておらず、Steve Albini周辺のバンドを想起させる乾いた音像、不条理なのに妙に耳へ残るフレーズ群、そして唐突に転がるリズムによって、ノイズロックとポップネスが危険なバランスで同居。暴力的、不機嫌、ナンセンス、それでいて異様にキャッチーという、mclusky特有の感覚が極めて高純度で機能しています。結局ノイズロックは、このくらい信用できない感じが一番素晴らしい――そんな事を改めて再確認させられる一枚です。
  • Label:IPECAC
  • Price:3,980
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