スコットランドの電子音楽ユニット「BOARDS OF CANADA」による2013年WARPからリリースされた4thアルバム “Tomorrow’s Harvest” 再入荷。“終末的の電子音楽”として語り継がれる傑作です。90年代WARP周辺のIDM文脈から登場しながらも、彼らは常に“未来”ではなく、“崩壊した未来の残響”を鳴らしてきた存在でした。本作ではその感覚がさらに先鋭化しており、乾き切ったシンセ、劣化したテープ質感、重苦しいビートによって、人の消えた文明崩壊後の風景を思わせる異様な世界観を構築しています。初期作品にあった牧歌的なメロディーやノスタルジー、ユーモアは本作ではほぼ姿を消しており、彼らのキャリアでも最も陰鬱かつ静的な作品と言えるでしょう。一方で、その空虚さや不穏さこそが本作の核心でもあり、70年代SF映画やジョンカーペンター的シンセホラーを思わせる感覚は、単なるIDMを超えて、静かに崩壊していくポストロック的世界観すら感じさせます。特に後半は、アンビエント〜ドローン〜サウンドトラック的要素がさらに強まり、長い年月と無数のフォロワーを経てなお、BOARDS OF CANADAだけが到達できる孤独な風景を提示しています。ホウントロジー〜ダークアンビエント以降にも多大な影響を与えた、2010年代電子音楽屈指の傑作です。