スイス出身のプロデューサー/コンポーザー Sam Shepherd によるプロジェクト 「FLOATING POINTS」 が2015年に発表した1stアルバム”Eleania”の10周年記念エディション。オリジナルアルバムに加え、初ヴァイナル化となるデジタルリリースのみだった隠れた名曲”Precursor”を追加収録、さらに録同時期に制作された姉妹作EP”Kuiper”を収録した2枚組仕様で再発。それまでジャズ、ハウス、テクノ、ブレイクビーツを横断するDJ/プロデューサーとして高い評価を獲得していたSam Shepherdですが、”Eleania”はその枠組みを大きく飛び越えた作品でした。ダンスミュージックの機能性から距離を置き、生演奏と電子音響を融合させながら描き出されたのは、宇宙空間を漂うような壮大なサウンドスケープ。モジュラーシンセ、ストリングス、ジャズ的アンサンブル、アンビエントの静寂が有機的に結びつき、ひとつの長編映画のような没入感を生み出しています。当時のエレクトロニックミュージックシーンにおいても異色の存在だった本作は、APHEX TWIN や BOARDS OF CANADA に通じる知的探究心と、FOUR TET や THE ALBUM LEAF を彷彿とさせる有機的な空間構築、さらにモダンジャズの自由な発想を違和感なく共存させた傑作として語り継がれています。後の Pharoah Sanders との”Promises”や、数々の映像作品、オーケストラ作品へと繋がるFLOATING POINTSの創造性の原点が刻まれた重要作。ジャズ、アンビエント、電子音楽、ポストロックといったジャンルの境界線が意味を失い始めた2010年代を象徴する一枚であり、今なお色褪せることなく新鮮な驚きを与えてくれる2010年代エレクトロニックミュージックの到達点のひとつと言える歴史的名盤です。限定1000枚、ナンバリング仕様の2枚組ウォーターフォールカラーヴァイナル。