USワシントンD.C.のポストハードコアバンド「BURNING AIRLINES」による1stアルバム”Mission: Control”が、2026年にドイツのTHIRTY SOMETHINGより再発。オリジナルはJAWBOXのKim Coletta主宰レーベルDeSotoから1999年にリリースされた快作です。JAWBOX解散後、J. Robbinsが“よりシンプルな楽曲構造”と自身のルーツでもある80年代ニューウェーブ的感覚を軸に始動させたBURNING AIRLINES。本作は元JAWBOXのBill Barbotがベースとして参加し、さらに元GOVERNMENT ISSUEのPeter Moffettがドラムを務めたトリオ編成で録音されています。JAWBOX期の複雑かつ難解な楽曲構築と比較すると、本作は確かに“開かれたポップネス”を志向しています。しかしその一方で、J. Robbins特有の“職人芸”とも言うべき独創的なギターフレーズやコードワークは本作でも健在。緻密に設計された楽曲構造と、彼が紡ぐ圧倒的なメロディセンスとの相性は驚異的であり、渋さとポップネス、知性と高揚感が極めて高い次元で共存しています。まさに“究極の大人のエモ”と呼ぶべき作品でしょう。また本作は単なる“JAWBOX以降”として片付けられる作品ではありません。ハードコア〜エモ以降の視点からニューウェーブやポストパンクを再解釈し、それらを極めて自然なポップミュージックとして結晶化させた点において、90年代末〜2000年代初頭のポストハードコア史の中でも特異な位置を占めています。JAWBOX、FUGAZI、SHUDDER TO THINK以降のポストハードコア史を語る上で欠かせない一枚であり、そのサウンドは後続のTHE DISMEMBERMENT PLAN、Q AND NOT U、FARAQUETといったDCシーンのバンドへも確かな道筋を示しました。さらに現在のポストパンク〜インディーロックにも通じる普遍性を備えた本作は、J. Robbinsという稀代のソングライター/プロデューサーの才能を改めて証明する歴史的名盤です。さらに今回の再発盤は、ジャケット中央の飛行機のモチーフにエンボス加工を施したこだわりの装丁も見どころ。作品の世界観をより印象的に演出しており、THIRTY SOMETHINGの丁寧な仕事ぶりが伝わってくる仕上がりとなっています。
・stiffslackエクスクルーシブ
日本語帯/ライナーノート付仕様