USボストンを拠点に活動したエモ/インディーロックバンド「JEJUNE」のコンプリートディスコグラフィーが、2026年にNUMEROよりリリース。1997年の1stアルバム”Junk”、1998年の2ndアルバム”This Afternoon's Malady”、そして解散後の2000年に発表された編集盤”R.I.P.”の全3作品を網羅した内容です。90年代後半のエモシーンにおいて、男女ツインボーカルによる繊細なメロディと瑞々しいギターワークで独自の存在感を放ったJEJUNE。初期衝動と青さが詰まった”Junk”、エモ史に残る名盤として語り継がれる”This Afternoon's Malady”、そして未完成の3rdアルバムの断片や未発表曲群から、彼らが向かうはずだった未来を映し出す”R.I.P.”。JEJUNEの歩みを時系列で辿ることで、90年代エモから2000年代インディーロックへの進化の過程そのものを体験できる内容となっています。さらに本作には、未公開写真や当時のフライヤー、関係者によるエッセイを収録した28ページの豪華ブックレットを封入。NUMEROならではの徹底したアーカイブ作業によって、JEJUNEというバンドの歴史と魅力を余すことなく記録しています。重厚なボックス仕様とあわせて、単なる再発盤の枠を超えたコレクターズアイテムとしても申し分ない仕上がりとなっています。
”Junk”
1997年/BIG WHEEL RECREATIONからの1stアルバム”Junk”。感情を揺さぶる緩急付けて展開する楽曲、グランジ的な歪みバーストするギターパート多め、未完成で荒い演奏、男女混声...ヴォーカルを取り合うかのような絶妙な比率など...学園都市ボストンで過ごした青春の1ページをバンドに費やした今作は、決して大作でも革新的でもない、だからこそリアルだったその時代でしか鳴らせない90'エモ/ミッドウェストエモを体現する屈指のエモマスターピース。
”This Afternoons Malady”
1998年/BIG WHEEL RECREATIONからの2ndアルバム”This Afternoons Malady”。聴き手の感情を掻き乱し涙腺を崩壊させる男女混声ヴォーカルと奇跡的なメロディーメイク、クランチギターの繊細さやバーストする際は若気の至りのようにオーバーダブさせた厚めのギターパートも随所に配置、緩急を付けてダイナミズムを生む楽曲構成、Ted Leoの過剰なプロダクションとバンドの不安定な手腕が不均等でこそ生れた危うく繊細で絶妙、それで奇跡的で今作品だけでしか聴けない音響、バンドとしても今作で完全にやり切った、継続してもこれ以上なもの出せないであろうバンドラスト作で90'エモ/ミッドウェストエモを体現する屈指のエモマスターピース。
”R.I.P.”
2000年/BIG WHEEL RECREATIONからバンド解散後にリリースされたコンピレーション盤”R.I.P.”。”This Afternoon's Malady”発表後に制作が進められていた幻の3rdアルバム用デモを5曲収録しており、制作途中でバンドが解散したため未完に終わった重要な記録です。当時のファンの間では、This Afternoon's Maladyで完成されたエモ/インディーロック路線から大きく踏み出したポップな方向性に戸惑いの声もありましたが、現在ではJEJUNEの未来を示していた楽曲群として再評価されています。さらに、GARDEN VARIETYとのスプリット収録曲、JIMMY EAT WORLDとのスプリット収録曲2曲(R.I.P.収録デモとは異なる別テイクが今回追加収録)、LAZYCAINとのスプリットで披露したTHE SMITHSカバー、DIGNITY FOR ALLとのスプリット収録曲など、90'sエモの7インチ文化を象徴する名曲群を追加収録。加えて名曲“Morale Is Low”のデモ、未発表曲“Hialeah”、そしてR.I.P.制作時期の未収録曲“Figured Out”も収められています。未完成だからこそ漂う儚さと切なさ、JEJUNEが向かうはずだった未来を垣間見せる貴重な音源群が詰まった内容です。