90年代エモーショナルハードコア/カオティックハードコアを語る上で欠かすことのできない存在、「POLICY OF 3」。1989年にニュージャージーで結成され、1995年まで活動した彼らは、"エモ"という言葉が現在の意味を持つ以前から、激情、知性、社会性を兼ね備えたハードコアを鳴らし続けたパイオニアです。本作は、2005年にEBULLITIONからリリースされたディスコグラフィーCDをベースに、ライブ音源を除く全スタジオ音源を2枚組LPとして収録した決定版。唯一のアルバム”Dead Dog Summer”、2枚の7インチ、コンピレーション参加曲など、POLICY OF 3が残した全スタジオレコーディングを網羅しています。今回入荷したEBULLITIONメールオーダー盤には、特別インサートも別途付属し、アーカイブ作品としての価値をさらに高めています。サウンドは、FUGAZIやMOSS ICON、CURRENT、NATIVE NODらDISCHORD以降のエモーショナルハードコアを土台としながら、不協和音(ディスコーダント)を大胆に取り入れたギターアンサンブル、変拍子や複雑なリズムチェンジ、静と動を極端に行き来するダイナミクスを融合。鋭く切り込むギターと緊張感に満ちたアンサンブルの中で、激情とメロディ、そして社会性を同時に鳴らす独自のサウンドを確立しました。当時の"エモ"とは、激情と思想を宿したハードコアそのものであり、POLICY OF 3はその象徴的存在でした。後のPORTRAITS OF PAST、YAPHET KOTTO、FUNERAL DINER、さらにはFOUR HUNDRED YEARSやLORD SNOWに代表されるスクリーモ/カオティックハードコアへと続く流れを語る上でも欠かせない重要バンドです。その影響力はメンバーの歩みにも表れており、Eric Gervasiは解散後、USカオティックハードコアを代表するFOUR HUNDRED YEARSへ参加。POLICY OF 3からFOUR HUNDRED YEARSへと受け継がれた激情と不協和音を軸としたサウンドは、その後のスクリーモ/カオティックハードコアの発展にも大きな影響を与えました。わずか数年の活動期間と限られた作品数でありながら、その存在が90年代エモーショナルハードコア/カオティックハードコアに残した功績は計り知れません。激情と知性、DIY精神、そしてディスコーダントなサウンドを高い次元で融合させたPOLICY OF 3は、MOSS ICONやPORTRAITS OF PASTと並び、このジャンルの礎を築いた最重要バンドのひとつです。本作は、その軌跡を余すことなく記録した決定版であると同時に、90年代アンダーグラウンドハードコアが最も創造的だった時代を体感できる、歴史的価値を持つ必携のアーカイブ作品です。