【CD/USED/廃盤】USシカゴのマスロック/ポストロックバンド「90 DAY MEN」が、2002年にSOUTHERNから発表した2ndアルバム。90年代後半のポストハードコアを出発点に、変則的なリズムと鋭角的なギターを武器としてきた彼らが、本作でピアノを大胆に導入し、より実験的で孤高のサウンドへ踏み込んだ重要作です。前作までの硬質でストイックなポストハードコアを土台にしながら、Andy Lansanganによるピアノ/キーボードを楽曲の中心へ配置。ギターとピアノが不穏なフレーズを反復し、複雑に動くリズム隊と絡み合いながら、突然の静寂や爆発、予測不能な展開を作り上げています。ピアノを単なる装飾として使うのではなく、ギターと同等の存在としてバンドアンサンブルへ組み込んでいるところが本作の大きな特徴。複雑な拍子や長尺の構成を駆使しながらも、テクニカルさを見せるための音楽ではなく、不穏なピアノ、反復、沈黙、轟音を使って独特のドラマを構築。前衛的なのにロックバンドとしてのフィジカルな強度を失わない、その絶妙なバランスこそ90 DAY MENの面白さです。90年代ポストハードコアから2000年代ポストロックへとシーンが変化していく中で、そのどちらにも完全には属さない独自の場所へ到達した一枚。SLINT、DON CABALLERO、JUNE OF 44、GASTR DEL SOL周辺から、シカゴの実験的なインディーロックを掘っている人まで。ピアノを大胆に導入することでバンドの個性を決定的なものにし、90 DAY MENを孤高の存在へ押し上げた全8曲です。
CONDITION
MEDIA : NM
SLEEVE : NM