FIRST DAY BACK / Forward LP(ULTRA CLEAR)

USカリフォルニア州サンタローザ出身のエモバンドFIRST DAY BACKが2025年にセルフリリースした1stアルバム『Forward』。その後UKのBIG SCARY MONSTERSからもリリースされ、一気にその名を広げた彼らの原点となる作品が、早くも6度目のリプレス。今回はULTRA CLEAR仕様でのリリースです。現役大学生という初々しさをそのまま閉じ込めたような彼らの音楽は、90年代USエモへの憧れと愛情に満ちています。バンド名からしてBRAIDの名曲「First Day Back」から拝借。セルフリリースから始まりながら、SNS、サブスク、YouTubeを通じて口コミ的に広がり、現在進行形のエモリバイバルの中でも急速に支持を集めてきたバンドです。冒頭からCAP'N JAZZを思わせる危うく跳ね回るギターと青臭いヴォーカルが飛び出し、BRAID、THE PROMISE RING、MINERAL、JEJUNEから、ALGERNON CADWALLADER、EMPIRE! EMPIRE! (I WAS A LONELY ESTATE)へと受け継がれてきたエモの系譜を臆することなく鳴らしていきます。ヴァイオリンが入り込む場面ではVERY SECRETARYあたりを思わせる90年代インディ/エモの翳りも顔を出し、DIY録音ならではのざらつきや音の粗ささえ、忘れられたローカルエモの自主盤を発掘したような感触へと変えてしまう。もちろん影響源は隠しようもないほど露骨。それでも、そこがFIRST DAY BACKの面白さでもあります。過去のエモを器用に現代化するのではなく、自分たちが夢中になったレコードの音を、そのまま自分たちの青春へ引き寄せて鳴らしている。その不器用さ、焦燥感、少し頼りない演奏、突然こぼれ落ちるメロディの美しさまで含めて、今この瞬間にしか作れない音になっています。長くは続かない青春の1ページを切り取ったような儚さと、エモという音楽への純粋すぎる愛情。その衝動から生まれた作品がセルフリリースから口コミで広がり、6度目のプレスにまで到達したという事実も、このアルバムが現在のリスナーにどう響いているかを物語っています。
  • Label:SELF
  • Price:5,880 円
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